【法律事務所の経営数値分析】:法律事務所経営において押さえるべき経営数値経営と数値基準!
皆様、いつもありがとうございます。
株式会社船井総合研究所の李佳殷でございます。
日々のコンサルティングの中で
・問い合わせや受任は順調でも利益が残りにくい
・売上が減少しても利益は確保できる体制を作りたい
・経営現状をどのように把握すべきか知りたい
というお話を伺うことが増えました。
強い経営を実現するにはまず数値設計から着手し、現状の経営数値を把握することが重要になります。
そこで、今回は弊社が主催する法律事務所経営研究会の2021年1月例会の「経営数値を正しく知る」(アンケートを基にした数値分析)講座についてご紹介いたします。
目次
経営数字を正しく知る
客観的に経営数値を分析し、現状の経営状況を正しく把握する機会にしていただくため、希望される約20事務所様を対象に調査を実施しました。
アンケートの結果を基に各事務所の数字の中央値を算出させていただきました。
①中央値
粗利率:100.0%
人件費率:56.0%
広告比率:5.7%
IT費用比率:0.8%
地代家賃比率:5.6%
営業利益率:14.7%
②どの数値を見るべきか?
最も注意して見るべきは「営業利益率」です。
営業利益率が適正値に近いほど、安定した経営を実現できていると言えます。反対に、営業利益率が適正値と乖離しているほど、経営状態が不健全であります。
適正な営業利益を保つことで、永続的な経営が実現できます。
営業利益率が基準値よりも低い(すぎる)場合の原因と課題として
• 売上がコストに対して低い/コストが売上に対して高い
• 広告コストが過剰/人件費率が過剰/地代家賃比率が過剰
が想定されます。
解決策について
• マーケティングの見直しによる売上増加/(主に人件費・広告費)の見直し
• 適正コストの算出(営業利益率15%の場合のコスト合計)→逆算で計画
が検討できます。
逆に営業利益率が基準値よりも高い(すぎる)場合の原因と課題として
• 売上がコストに対して高い/コストが売上に対して低い
• 広告コストが過少/人件費率が過少/地代家賃比率が過少
が想定されます。
解決策について
・先行投資の策定(注力分野の開拓)/(主に人件費・広告費)の見直し
・適正コストの算出(営業利益率15%の場合のコスト合計)→逆算で計画
が検討できます。
次に注意して見るべきは「人件費率」、「広告費率」、及び「IT投資比率」です。
詳しい内容は講座テキスト、又は動画からご確認いただけます。
※上記ご紹介した数値は「中央値」であり、実際には取扱分野や人員規模にもよって変化するため、自事務所における基準値を定めることが重要になります。
この講座にご興味をお持ちの方へ
今回は2021年法律事務所経営研究会1月例会一部の内容をご紹介いたしました。
法律事務所経営研究会は、法律事務所の経営に必要な弁護士採用・評価・パートナー制度の導入、TECH・AI・RPAといった法律事務所に今後必要なデジタルシフトに関しても情報交換を行っている研究会です。開業直後の先生から、弁護士数100名規模の法律事務所の先生に至るまで、幅広く、ご参加頂き、法律事務所の経営について研究をしていただいております。
ご興味がある方がいらっしゃれば、2022年8月6日例会「お試し参加(無料参加)」のお声がけをいただけますと幸いです。
【次回例会の案内】
・開催日時:8月6日(土)11時~16時30分
・開催場所:船井総研東京本社 ※オンラインでも参加可能です。
・テーマ:法律事務所におけるデジタルを活用した生産性向上
・内容:船井総研講座、ゲスト講座、情報交換会、会員事例紹介
※ゲスト講師:リフト法律事務所 代表弁護士 川村 勝之氏
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今後も、メルマガを通じ、法律事務所の経営に関する内容の紹介を進めていく予定でございますので、ご参考にしていただければ幸いです。
テキスト動画は弊社HPのコラムページよりお進みください。