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安定した反響獲得を実現するための「リードナーチャリングの必要性」とは?


皆さま、いつもありがとうございます。
船井総合研究所の吉冨でございます。

今回のお役立ちコラムは「リードナーチャリングの必要性」です。
皆さんは「リード」と「ナーチャリング」という言葉、聞いたことはありますでしょうか。

企業法務マーケティングを行い、安定的に顧問契約を獲得するうえで、この「リードナーチャリング」は今後、必須の取り組みだと言えます。

まず、『リードナーチャリング』とは、獲得した見込み顧客(リード)の購入意欲を高め、将来的な受注・契約につなげていくマーケティング手法になります。
言葉の意味を分解すると「リード=見込み顧客・リスト」「ナーチャリング=育成」になります。

案件獲得におけるリードナーチャリングの意義とは?

さて、顧問契約を獲得されている先生方の多くは、まず経営者との接点を構築する手法として、

①企業向けのセミナー開催(継続開催による見込み顧客の獲得・育成)
②企業法務特化ホームページの運用(コンテンツマーケティングによる緊急性の高い案件の獲得)
③他士業とのチャネル開拓(主に税理士・社労士からの紹介案件の発生)

に取り組まれているのではないでしょうか。

いずれの取り組みにおいても経営者との接点が構築でき、②と③は比較的、緊急性が高く、事案がある場合に繋がる可能性が高く、比較的すぐスポット契約や顧問契約に至ります。

一方、①については、緊急性が高く事案を抱えて参加する参加者(経営者)は少ないのが一般的であり、テーマを変えて継続的に開催するなかで、スポット契約や顧問契約に至るケースが多く、すぐ”顧客”になる可能性は低い手法となります。

また、①について、多くの事務所では帝国データバンクや東京商工リサーチといった信用調査会社から企業名簿を購入し、名簿に対してDM・はがきを作成、送付し、事務所が主催するセミナーに集客しています。
これは、事務所が顧問契約を締結したい「業種」や「企業規模」、「地域」などの分類を狙ってDMを送付することができるため、対象企業の法務ニーズ(法的課題)に親和性のあるテーマが企画できるというメリットがあります。
しかし、DM送付後の反響率は1%を切ることが多く、1000件のDMを送付して5社前後集まるのが通常であり、DMの印刷・送付コストを鑑みると、1回の告知で10万円以上が必要になるため、費用対効果が高いとは言えません。

近年、コロナ禍でZoom等を活用したオンラインセミナーが数多く開催されており、企業がセミナーに参加するハードルは下がっているなかで、集客の仕方自体にも変化が出始めています。
先述したDM送付によるオンラインセミナー集客も可能ですが、メルマガによる集客事例が増えてきており、完全ペーパレスでオンライン完結型のセミナー開催が主流となってきています。
メルマガは配信システムの利用料を除くと、配信費用自体は無料ですし、何度でも送信することができます。

一方、リスト購入によるDM送付と異なり、メルマガ配信による集客において重要な要素となるのが、「メルマガの配信リスト」です。
言い換えれば、「メールアドレスの数」になりますが、メールアドレスの管理は事務所によって全く状況が異なります。

・名刺は千枚以上あるものの、名刺フォルダに入ったままで管理できていない
・所員全員の名刺を管理システムに保管し、事務所発信のメルマガに集約できている

というように、同じ件数を持っていても前者だと「宝の持ち腐れ」になってしまい、『メルマガ×オンラインセミナー集客』の機会損失を起こしてしまうことになりかねません。

「リード獲得」を成果に繋げる「メルマガ配信」の重要性

また、今回のテーマである「リードナーチャリング」の仕方として、この「メルマガ配信」が重要なキーワードとなります。
「ナーチャリング(育成)」の方法として、

・メルマガで研修や顧問サービスの告知をする
・メルマガで重要判例や法改正による企業の対応方法を共有する
・メルマガで事務所主催のセミナーを案内する

といったことができ、メルマガを受け取った方々の興味関心を引き付けることができます。
なお、船井総研もさまざまなテーマでメルマガを配信していますが、船井総研主催セミナーの参加率はDMよりもメルマガの方が多くなっており、メルマガのリスト獲得件数は非常に重要なKPI(重要評価指標)となっています。

リスト(メールアドレス)の獲得方法としては、
①ホームページに閲覧者が興味を持ってくれるダウンロードコンテンツを設置する
(問題社員対応マニュアル、セミナー開催レポート、契約書サンプルなど)
②PRTIMESなどのプレスリリースを活用したセミナー告知を行い新規顧客を獲得する
③DMを送付し、セミナー参加企業のメールアドレスを収集する

などが挙げられます。

このように獲得したリード(メールアドレス)をしっかり管理し、スポット契約や顧問契約に至るまでに、告知や案内を継続的に行い、持続的に相談や依頼を発生させる体制を築くことが重要です。

局所的・偶発的に顧問契約が増えることを期待することも大事ですが、持続的・必然的に顧問契約を獲得することはより重要であり、事務所の安定経営の実現に繋がります。

詳細は割愛しますが、Zoho(見込み客の獲得から商談、受注、既存顧客との関係構築まで、事業の収益につながるビジネス基幹を一元管理するクラウド型顧客管理(CRM)システム)などを活用することにより、見込み客の獲得・スコアリング・管理などもし易くなります。

既に多くの事務所でもZohoをはじめとしたCRMやマーケティングオートメーションツールの導入が進んでいますが、より効率的により計画的に顧問契約を獲得していくうえでも、「リードナーチャリング」の必要性を把握し、経営者との接点(リスト)獲得から顧問契約~維持・単価向上の全体を俯瞰したマーケティング体制を整えていきましょう!

開拓にあたっての具体的なプロモーション戦略とサービス開発について、質問や相談がある方は適宜、ご連絡いただければと思います。

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