【相続視察クリニック@沖縄】独特な沖縄の相続事情、知っていますか?
毎年開催しております相続分野成功事務所視察クリニック2023ですが、今年は沖縄県での開催です!
昨年の視察クリニックは福岡で開催。100名を超えるお申し込みをいただきました。
今年は、視察先の関係もあり、50名様までしかお席がございませんので、お申し込みはお早めに・・・!
視察先や見どころなど、順次、メールマガジンにて発信してゆきます。
今日は、独特な沖縄県の相続事情について、まとめてみました。
目次
軍用地の相続問題
沖縄の相続で特殊なものとえいば、軍用地の相続です。
本州の軍用地とは異なり、戦時下でアメリカ軍に強制的に収容された歴史から、軍用地に占める私有地の割合が高くなっています。
このような背景から、軍用地が相続財産に含まれる、というケースが発生します。
軍用地は、軍用地料が発生しますので、保有していること自体が高い資産価値を持ちます。また、軍用地は時価評価額がかなり高額になるケースがあります。
そのため、相続に関するサービスとしても、軍用地を利用した節税対策や、一般的な土地の相続ではあまり選択されない「共有分割」による紛争解決、軍用地専門の不動産会社との連携など、沖縄ならではの取り組みが見られます。
トートーメーの承継(祭祀承継)
トートーメーとは亡くなった方の名前や死亡年月日などがかかれた「位牌」のことです。語源としては「尊いお方の御前」という意味で、漢字では「尊御前」と書きます。
このトートーメーの承継について、沖縄県ならではのルールがあるといわれています。
①トートーメーの承継者は長男でなければならない
②娘に承継してはいけない
③ 継承者がいない場合は、父方の血筋を引く男系で承継しなければならない
などです。
このトートーメーは、民法上は「祭祀財産」として位置づけられており、いわゆる土地や金銭などの「遺産」とは異なる財産になります。
このトートーメーの承継については、伝統的な考え方が根強く残っている一方で、時代の移り変わりと共に、伝統とはことなる承継がなされることも増えているようです。
強く残る「長男承継」の伝統
沖縄県では、長男がすべての財産を相続する文化が根強く残っています。
先ほどのトートーメーの承継とも関わるところであり、トートーメーを承継する=その他の財産もすべて承継する、ということが暗黙のルールと化している家庭も多いとのこと。
あとから相続に関する法律を知り、争族トラブルが再燃、深刻化する・・・ということも多いようです。
法律の専門家からすれば当たり前の相続に関するルールが、一般の方にとってはそうではない、ということはよくあることだと思います。特にこのような根強く残る伝統や風習に対して、法律の専門家としてどう伴走しサポートすべきか、また正しい知識を普及させていくか、といことは、沖縄のみならず、求められる大切なスキルといえるでしょう。
沖縄で活躍するモデル事務所を視察!
沖縄の相続事情、いかがでしたでしょうか。
まだまだ、ここには書ききれない独特な相続事情が沖縄にはあるようです・・・。
今回の視察クリニックでは、強い相続サービスを設計し、かつ、支店や業種ネットワークを拡大することで、持続的な成長を実現している事務所様を視察します。
沖縄という特殊な商圏だから自社には関係ない、、、という視点ではなく、相続を切り口に地域のシェアを限りなく高めるために、どのように「地域の特性」「立地」「長所」を活かした戦略をつくるか、という視点をお持ちいただく機会にしたいと考えております。
今回も、素晴らしい事務所様に視察を受け入れていただいております。皆様のご参加、お待ちしております!