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弁護士の独立開業と事務員雇用のメリット・ポイント解説

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弁護士の独立開業における事務員雇用の重要性

弁護士が独立開業する際の事務員雇用のメリット

弁護士が独立開業する際に、事務員を雇用することによって得られるメリットにはどのようなものがあるでしょうか?
主にあげられるメリットとしては下記2点があげられます。
一つ目は、事務員の業務範囲の広さがそのまま事務所としての業務の効率化に繋がること、二つ目は、弁護士が弁護士としての専門業務に集中することができること です。

事務員のサポートにより、弁護士の負担軽減と時間の有効活用が実現でき、事務所としての生産性に大きく違いが生まれるのです。
弁護士は弁護士にしかできない業務に集中し、事務員は非弁行為とならない範囲で弁護士をサポートするという思考で組織を設計することが重要となります。

事務員雇用による業務効率化とは

事務員の業務範囲の広さによる業務効率化とはどういったものを指すのでしょうか?
例えば、相続分野において、弁護士・事務員の業務内容を整理すると事務所によって大きな違いが出ます。ある事務所では、受電対応、利益相反チェック、ヒアリング内容のメモ、各種必要書類の収集等をすべて弁護士が行うことがあります。しかし、別の事務所では、先程あげた業務をすべて事務員が行うことがあるのです。
もちろんその後の、相続人関係図の作成、遺産目録の作成等、業務のステージが進んでいったとしても業務分担することが可能です。

つまり、いかに事務員を法律業務もサポートできるパラリーガルに引き上げるかが重要となるのです。

弁護士が事務員を雇用する際のポイント

適切な事務員の選定方法と重要なスキル

事務員を雇用する際には、求めるスキルに応じて、適切な選定方法を用意する必要があります。

例えば、法律事務所でバックオフィス業務を行う事務員として働くために採用をする場合、求められるスキルには、コミュニケーション能力の高さ、正確な業務遂行能力、簡易的な法的知識などが挙げられます。
パラリーガルを採用する場合、上記に追加して、高度な法的知識を必要なスキルとしましょう。そのため、パラリーガルの採用枠に対しては、法学部出身の方やパラリーガル出身の方を対象として、事務員の採用枠に対しては、その他の学部出身でも問題がないという選定方法となります。

法律事務所における事務員の役割と期待される業務内容

法律事務所においては、事務員は多岐にわたる業務を担当し、組織運営において重要な役割を果たします。
具体的には、受付業務の対応や書類・文書の作成管理、クライアントとの対応やスケジュール管理、契約書類や法廷文書の整理といった業務が期待されます。

特に、法律事務所における事務員には、事務所内の各弁護士との円滑なコミュニケーションを構築する能力を求められます。マネジメント業務に慣れていない弁護士の場合、コミュニケーションを上手に取ることができず、過度なプレッシャーにさらされてしまったり、逆に事務員が権限を持ちすぎることがあります。
特定の事務員の意思決定が事務所全体に悪い影響を及ぼしてしまうことがないように、各弁護士との関係性構築において高いコミュニケーション能力を持っていただくことを意識しましょう。

事務員雇用に関する法的および財務的側面

雇用契約の必要事項と法的リスクについて

弁護士が独立開業する際に事務員を雇用することは、事務の効率化や業務負担の分散など多くのメリットがあります。しかしながら、雇用には法的な側面や財務面での視点も含まれるため、慎重な検討が必要です。

まず、事務員の雇用契約においては、労働基準法や労働契約法などの法令を遵守する必要があります。雇用契約には給与や労働時間、休暇、福利厚生などの必要事項を明確に定めることが求められます。また、雇用契約の作成においては、適切な法的アドバイスやリスクマネジメントが欠かせません。例えば、適正な解雇手続きや労働条件の変更に際しては、雇用契約の絶対必要事項や適用法令を遵守することが重要です。

事務員給与体系の構築と財務面での適切な対応

さらに、事務員の給与体系や福利厚生などの財務面でも慎重な対応が求められます。事務員の給与は、業務内容や市場価値を考慮した公平な報酬体系を構築することが重要です。同時に、給与や福利厚生にかかる費用は事業の予算や財務計画に適切に反映させることが必要であり、給与費用を適切にコントロールすることで事業の健全性を保つことができます。

また、これらの給与体系がパラリーガルであることや等級・役職と連動するのが理想的でしょう。

このように、弁護士が独立開業し事務員を雇用する際には、法的な観点だけでなく財務面も含めた総合的な視点で雇用に関わる様々な点を考慮し、適切な対応が求められます。

事務員雇用における成功のためのポイント

弁護士が独立開業する際に事務員の方々にいかに活躍していただけるかが大きなポイントです。最後に活躍していただくにあたっての注意すべきポイントに触れていきましょう。

コミュニケーションと指導力の重要性

事務員を雇用する場合、コミュニケーション能力と指導力が重要です。弁護士と事務員の円滑なコミュニケーションによって業務効率が向上し、事務所全体の成長につながります。
先程お伝えしたように特定の事務員に権限が集中してしまったり、弁護士との関係性が悪化してしまうことのないように意識しましょう。

成長へのサポートと働きやすい環境の整備

事務員の雇用により、弁護士は業務に集中し成長を促進することができます。さらに、働きやすい環境を整備することで、事務員のモチベーションを高め、業務効率の向上につながります。フルリモートワーク、フレックス、産休育休、キャリアコース等、本人たちに寄り添った制度設計を意識しましょう。

まとめ

弁護士の独立開業における事務員雇用の重要性と成功の鍵

弁護士が独立開業する際に事務員を雇用するかどうかは重要な決断です。事務員の雇用には複数のメリットがありますが、同時に成功するためにはいくつかのポイントに留意することが必要です。

まず、事務員の雇用によるメリットとして、業務の効率化が挙げられます。事務員のサポートにより、弁護士はクライアント対応や法的調査などの専門業務に集中できるようになります。さらに、事務員の受け持つ業務によって、業務全体の流れがスムーズになり、業務効率が向上するでしょう。また、弁護士の業務負担を軽減し、業務におけるストレスを減らす効果も期待できます。

一方で、事務員を雇用する際には注意すべきポイントもあります。例えば、雇用契約の適切な作成や法的リスクの考慮、給与体系の構築、コミュニケーションと指導力の確保、働きやすい環境の整備などが挙げられます。これらの要素を考慮し、事務員の適切な採用と育成を行うことが成功の鍵となります。

総括すると、弁護士の独立開業において事務員の雇用は重要な役割を果たし、業務効率化や負担軽減などのメリットをもたらします。しかしながら、成功のためには事務員の適切な管理と育成が不可欠であり、これらの点に留意することが重要です。

いかがでしたでしょうか。
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