【船井総研・吉冨】弁護士専門コンサルによる定期コラム
弁護士1名~100名超の法律事務所のご支援をさせていただくなかで、持続的に成長している事務所と停滞あるいは縮小する事務所の傾向が見えてきました。
それは「経営方針が明確かどうか」です。
ここでいう「成長」というのは、単純に売上や所員が増えるといった質的成長に留まらず、経営者自身が心身ともに充実した経営ができ、所員もその実感を得られているか、という観点も含んでいます。
経営方針を言語化し代表自身が腹落ちし、所員に対しても浸透できているかどうかがポイントです。
たとえば・・・
・私たちは何のために存在しているのか(パーパス)
・私たちは誰にどのような貢献をするのか(ミッション)
・私たちは何年後にどのようなポジションになっていたいのか(定性ビジョン)
・私たちは何年後にどの程度の所員を抱え、どの程度の売上を上げたいのか(定量ビジョン)
・私たちは相談者や依頼者あるいは所員間でどのような価値貢献や言動をするのか(バリュー)
といった、所員や事務所が存在する「目的」を表す「経営理念」に加え、
・新しく市場成長性のある相続の非紛争領域のマーケティング強化をしよう
・25年にはクラークを開催し、79期の採用を1名出そう
・所員の定着率やエンゲージメント強化のため評価制度を整えよう
・事務所の経営理念を浸透させるために経営方針発表会を開催しよう
・売上を確保するために法人化をして、人口増加率の高い地域に出店しよう
といった、質的・量的に成長するための「目標」設定を果たす「経営計画」があることが理想です。
これらが「経営方針」となり、所員や相談者にも選ばれる事務所になります。
約18,000ある法律事務所、約45,000人いる弁護士のなかで、相談者や求職者から選ばれる事務所になるためには、経営方針を打ち出す必要があります。
何も方針もない、サービス品質の向上もない、変わろうとしない事務所は、いまの市場だと、よほどの強みやブランドがない限り、選ばれなくなってしまうのは明確だと思います。
代表自身が心身ともに健康的な経営ができ、働く所員が安心して過ごす職場をつくり、相談者や求職者に選んでもらえる事務所になるうえでも、経営方針を描いてみてはいかがでしょうか。
