【企業法務コラム】顧問契約における法律事務所と企業にとっての意義
目次
「顧問契約」は安定的な経営を実現する
企業内に法務部やコンプライアンス課はあるものの、
未回収の売上金への対応が営業部毎に任せられており、
特に、債権回収の意識が薄かったり、
社内一丸で取り組む組織体制が無かったり…
また、未回収のお客様への対応としては、
電話でご入金の催促を行うか、営業部側で作成した
催促状の送付にとどまっているといった会社様も
多くあるかと思います。
回収できない売上…。
ここで問題になるのは、単に売上を回収できないことではなく、
その状態を中長期にわたって放置し、改善できる組織体制を構築できていないことにあります。
おそらく、企業で働いている一般社員には、お客様から売上を回収する「債権回収」という言葉や、
法律事務所や弁護士に依頼をするという考え自体が希薄なのでしょう。
このように、売上を回収する(債権回収)だけでなく、
法的な課題を抱えている企業は数多くあります。
大多数の企業で「問題が起こり、事件や訴訟に至ってから弁護士に依頼をする」という考えが定着しており、
事件の未然防止や、企業にとっての法律事務所の活用という意識は、まだまだ浸透していないのが現状です。
売上規模が大きくなればなるほど、インハウスローヤーを採用する企業が増加し、
顧問契約に対する意識も比例して伸びている現状があるのですが、
中小企業や従業員数100名以下の企業などではまだまだ意識が希薄です。
「顧問契約」で、法律事務所も企業も安定的な経営を実現
安定的に企業経営を行うためにも、
事件や訴訟を起こさない風土や環境づくりが不可欠であり、法律事務所と一体となる必要があります。
また、法律事務所にとっても企業と顧問契約を結ぶことは、
定期的に収益を得る構造を構築することができ、安定的に事務所を経営することにも繋がります。
企業には多くの従業員やその家族もいることで、顧問契約をしている企業のステークホルダーから、
個別案件の受注も期待することができます。
法律事務所にとっても企業にとっても、「顧問契約」を結ぶことは非常に意義のある取り組みです。
まだ顧問先の開拓を行っていないという事務所の先生方は一度、
顧問開拓の意義を考えてみて頂ければと思います。
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