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【弁護士特別インタビュー】EAPに取り組む2名の弁護士による成果報告

いつもお世話になっております。
船井総合研究所の吉冨でございます。

今回、EAP(従業員支援プログラム)に取り組み、顧問契約獲得と契約維持、単価向上だけでなく、一般民事家事の案件創出に成功してきた2名の弁護士の先生に特別インタビューを実施いたしましたので、インタビュー内容をお伝えさせていただきます。

今回、インタビューをさせていただいたのは

弁護士法人牛見総合法律事務所
代表弁護士 牛見 和博 先生

弁護士法人宇都宮東法律事務所
代表弁護士 伊藤 一星 先生

の2名です。

事務所の業績向上・ブランディングに留まらず、一般社団法人弁護士EAP協会を2021年に立ち上げ、消費者への法教育を推進し、法律事務所業界全体に貢献すべく、EAPに取り組む理由やEAPの可能性について迫った特別インタビューを是非、ご覧ください。

EAPを推進するうえで、どのような取り組みをしているのか

牛見氏 EAP導入をはじめた当初は、既存の顧問先に改めて、定期的ご案内をしていました。最近は法改正もあり、ハラスメント対策のニーズもあることから、ハラスメント研修と併せて、EAPを提案し、従業員向けの説明会を実施しています。新しく提案する機会としては、企業が集まる団体向けにEAPについて話す機会をいただけるように、団体を訪問し、依頼をしていますね。 団体としては、商工会議所やロータリークラブなどの経営者が集まる団体や、士業(社労士、税理士、社会福祉士)の会にも取り組み事例を伝え、話す機会をいただいています。またコロナ以降では、コロナ融資対応の勉強会企画を持ち込んでおり、経営指導員向けの勉強会を実施し、そこでEAPも提案させていただいています。  伊藤氏 私自身、EAPという制度を知った時、こんな素晴らしい制度があるんだと感心しました。そして、この制度は、従業員にとっても会社にとっても社会にとっても有用な制度なので、多くの方々に知っていただきたいと思い、経営者団体での会合や事務所主催のセミナーやSNSなどで積極的に案内するようにしています。その結果、同じように本制度の良さを理解してくれた方々が、この制度いいねっと言ってくれて更に広めてくれたり、地元の新聞やテレビといったメディアにも取り上げていただいたり、経営者団体のセミナーに登壇させていただいたりしました。制度自体が多くの方に受け入れてもらいやすいものなので、この制度の良さを多くの人に話す機会を増やしていくことで自然と広がっていき、顧問契約の獲得にもつながっています

EAPに取り組むなかで得られた成果や効果はどのようなものか

 牛見氏 顧問契約が増えたことが判り易い目に見える成果でしょうか。経済同友会で話した際に最も効果があり、売上が100億円以上の企業や、従業員数が1000名を超える企業などの優良企業複数との顧問契約がEAPがきっかけで獲得できました。従業員想いの良い経営者が多く、トラブルも少ない社長が多い企業との顧問契約が増え、既存の顧問先との繋がりが増して、個人相談の獲得や会社からの相談も増えているのもありがたいです。解約はもともと高くありませんでしたが、EAP導入後も長く継続はできており貢献できていると感じます。昨年は法人収入が初めて3割を超えて、精神的にも安定しているのを感じます。また、これまではホームページからの集客が中心でしたが、紹介の比率が上がってきており、満足いただいているのではないかと思っています。数値的な成果だけでなく、同じ弁護士の先生方からも声をかけていただくことが増え、EAPでの認知に繋がっているように思います。  伊藤氏 私の事務所はもともと交通事故を中心とした事務所でしたが、EAPを始めたことで、顧問契約が大きく増えました。顧問契約は有事の際にありがたみを感じてもらえますが、事案がない場合でも従業員に何かあった時にいつでも法律相談に乗れる制度を用意しているということで、自社の従業員満足度を上げることにもつながるため、顧問契約の価値提供ができているように思います。また、EAPは従業員のことを大切にしたいと思いながら会社経営をされている経営者に好評ですが、本制度を導入することで従業員を大切にしていきたいという会社の姿勢を従業員に示すことにもつながっているように思います。現に自社の採用ページにEAPを導入していることをアピールしている会社もありますが、従業員が働きやすい職場環境を整備している会社としてPRすることで企業価値の向上にもつなげることができるのではないかと思っています。そして、事務所としてEAPに取り組むことで、そのような企業価値の向上に熱心な優良企業とお付き合いができる機会が増えましたし、事務所のブランディングにもつながっているように思います。

EAPはなぜ、弁護士や企業にとって必要とされるのか

 牛見氏 企業にとっては貴重な従業員の悩みを解決できるため、従業員満足度が上がり、それが顧客満足度にも繋がります。結果として企業の業績アップに繋がるという循環ができるのが重要なポイントだと思います。また、経営者の個人的な悩みも解決ることができ、経営者が経営に専念できる状況を作ることができることも素晴らしいのではないでしょうか。また、人材不足やSDGs・ESGの観点からも、従業員を大切にしようと考える企業が増えており、社会的にも評価される経営者が増え、EAPの取り組みが必要とされている面があるように思います。また、弁護士にとっては法人、個人の業務が増えることも大事な側面だと思います。まだまだ消費者の方々にとって弁護士に対する敷居が高いことがあるため、EAPを通じて弁護士への相談ハードルを下げる、いわば法教育的な観点が重要で、弁護士に気軽に相談できる仕組みを構築できる、需要を喚起する方法として重要だと感じています。  伊藤氏 地方都市ほど弁護士に相談することのハードルは高く、知り合いの弁護士がいないケースも多々あります。私の事務所では、誰でも気軽に弁護士の提供するリーガルサービスにアクセスできる社会を実現したいとの思いを持って運営していますが、EAPはそれにも役立つ制度かと思っています。そして、企業にとっても、この制度を導入することで従業員の満足度を上げたり生産性向上を図るだけでなく、企業価値の向上にもつなげることができると思っています。SDGsには「働きがいも経済成長も」という目標があるかと思いますが、EAPを導入することで従業員が働きやすい職場環境を整備することは、会社に対するエンゲージメントを上げることにつながるだけでなく、対外的なPRにもなって、優秀な人材の確保や定着に貢献できるかと思いますし、ひいては顧問先の企業価値の向上にもつながる取り組みかと思っています。

EAP実践事例から経営者との接点構築方法まで網羅的に学べる3時間

働き方が複雑化・多様化し、人材の採用と定着が企業経営において最重要課題となっています。EAPはより一層、企業経営にとって重要な施策であり、法律事務所の提案サービスとしても重要な機会になります。セミナーに参加いただくことで、市場概況を踏まえ、EAPの可能性を理解いただくことができます。 セミナー詳細・申込はこちらから 【執筆者:士業支援部 マネージャー 吉冨国彦】

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